古民家ブームが到来してから、日本の各地域においても古民家を利活用する動きが盛んになってきました。古民家を改装し、店舗や宿泊施設、公営の図書館などに活用しているのです。
古民家再生にかかる費用もクラウドファンディングで募るなど、古民家のファンは増加中。
今回は、つむぐの活動拠点、熊本の古民家再生についてご紹介します。
古民家再生事業が盛んな熊本県
たくさんの古民家が残っている熊本県。
昔懐かしい情緒あふれる街並みの古町・新町(ふるまち・しんまち)には、築100年以上の歴史的な日本家屋や倉庫があります。
郊外の御船町(みふねまち)は、江戸時代には醸造が栄え、多くの蔵が立ち並んでいました。昔の繁栄を色濃く残す建物が今でも多く残っています。
北部の玉名郡には、全国の有名な古民家を移築再現した肥後民家村もありますよ。
甲佐町
甲佐町(こうさまち)では昨年11月、築130年の古民家を改修し、ホテルとして提供する取り組みが始まりました。
ホテル名は「NIPPONIA 甲佐 疏水の郷」。
このホテルはもともと、商店街にあったたばこ店。明治時代に建てられた妻入入母屋造りの立派な古民家です。
宿泊のほかにも、農業体験や手仕事体験なども案内してくれるそう。甲佐町活性化の拠点として、これからたくさんの人が集うホテルになりそうですね。
(参考:NIPPONIA 甲佐 疏水の郷HP⇒https://nipponiakosa.jp/)
玉名市
古くから川の恵みと共に発展してきた玉名市。
中心地の高瀬は、江戸時代に米の集積所として栄えました。ギャラリーやコンサートなどのイベント会場としても開かれている高瀬蔵は裏の水路にもつながっており、往時をしのばせる風景が広がっています。
玉名市では、このような歴史的な遺産を生かした町作りに取り組んでいるのです。
また近年深刻化する空き家問題も含めた地域活性にも注力し、先祖が築いてきた文化や遺産を後世に継承する活動も進めてゆくそうです。
(参考:じゃぱとら2021年5月号)
5月30日は古民家の日!
5月30日は古民家の日。
古き良き日本の伝統建築美の継承と発展を図ることを目的に制定されました。
なぜこの日なのかというと、5と30で「こ(5)・みん(3)・家=おうち(0)」の語呂合わせ、そして古民家や古材の利活用を推進したいとの想いから「ごみゼロの日」と同じ日にしたからです。
古民家の日には、古民家の素晴らしさや良さを伝えるためのイベントも各地で行われているようです!
ちなみに、5月31日は「こ(5)・ざ(3)・い(1)」=古材と読む語呂合わせで、古材の日。
5月の最終週は、古民家ウィークなんですね!
(執筆:瀬上)